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インプラント手術後の痛み・・・不安に感じていませんか？
「インプラント手術を受けたいけれど、術後の痛みが心配」
「手術後、どれくらい痛みが続くのだろう」
このような不安を抱えている方は少なくありません。インプラント治療は、失った歯の機能を取り戻すための優れた選択肢ですが、外科手術を伴うため、術後の痛みについて気になるのは当然のことです。
実は、インプラント手術後の痛みは個人差があるものの、適切なケアと対処法を知っていれば、快適に過ごすことができます。この記事では、日本口腔インプラント学会専門医の視点から、術後の痛みの期間や回復までの流れ、そして痛みを和らげる具体的な方法について詳しく解説します。
手術中の痛みについて・・・麻酔でしっかりコントロール
まず、手術中の痛みについてご説明します。
インプラント手術では、局所麻酔を使用するため、手術中に痛みを感じることはほとんどありません。麻酔注射の際に一瞬チクッとした感覚がありますが、これは一時的なものです。手術中は麻酔の効果により、治療部位の感覚が完全にブロックされます。
手術中に音や振動を感じることはありますが、これは骨にインプラントを埋入する際の正常な反応です。痛みを伴うものではありませんので、ご安心ください。もし手術中に痛みを感じた場合は、すぐにお伝えいただければ、追加の麻酔で対応いたします。
麻酔が効いている間は痛みゼロ
手術中は麻酔によって痛みがコントロールされているため、強い痛みを感じることはありません。
痛みがある状態では、インプラント手術そのものを行うことができないのです。当院では、患者さんが安心して治療を受けられるよう、麻酔の効果を確認しながら丁寧に進めています。
手術直後の痛みと腫れ・・・正常な治癒反応です
手術が終わると、麻酔が切れるにつれて痛みを感じ始めます。
これは手術によって身体に負担がかかったことによる正常な反応です。多くの場合、鎮痛剤で対処可能な範囲内の痛みとなります。
手術直後から数日間の症状
麻酔の効果が徐々に薄れていくため、次第に痛みを感じ始めます。手術部位は腫れてくることがありますが、これは身体の治癒プロセスの一環です。手術後数日がピークとなり、徐々に引いていきます。
腫れによって頬が膨らんだように見えたり、違和感を感じたりすることもありますが、時間とともに改善していきます。当院の患者さんの90％以上は、痛み止めを服用すれば問題なく過ごせたとおっしゃっています。
痛みのピークはいつ？
一般的に、手術後2～3日が痛みのピークとなります。
その後は徐々に和らいでいき、1週間から10日程度で落ち着くことが多いです。ただし、骨への衝撃が大きかった場合や、骨の状態によっては痛みが長引くこともあります。
痛みが続く期間・・・個人差はありますが目安をお伝えします
「いつまで痛みが続くのか」は、多くの患者さんが気にされる点です。
標準的な回復期間
通常のインプラント手術の場合、痛みは数日から1週間程度でおさまっていきます。これは通常の抜歯と大きな差はありません。完全に痛みがなくなるまでには個人差があり、1週間から10日程度かかる場合もあります。
手術から1～2週間経過しても痛みがおさまらなかったり、逆に強くなってきたりしている場合は、患部に何らかの異常が生じている可能性も考えられます。そのような場合は、すぐにご相談ください。
骨造成を併用した場合の痛み
骨量が不足していて骨造成（GBR・上顎洞底挙上など）を併用した場合は、通常のインプラント手術よりも痛みの継続期間が長くなることがあります。
骨造成を行うと、腫れ・痛み・出血のリスクが高まり、傷の治癒にも時間がかかります。ただし、最近では太く短いサイズのインプラントや細いインプラントを使用することで、骨造成をせずに対応できるケースも増えてきています。
複数本のインプラントを埋入した場合
インプラントをたくさん埋め込んだケースでは、痛みの継続期間も比較的長くなることがあります。
手術の範囲が広いほど、身体への負担も大きくなるためです。事前にしっかりとご説明し、納得のうえで治療を進めていきますので、ご安心ください。
痛みを和らげる対処法・・・快適に過ごすために
術後の痛みは、適切なケアを行うことで和らげることができます。
処方された痛み止めの服用
手術後は必ず鎮痛剤が処方されます。痛みが強い場合は、指示された用法・用量を守って服用しましょう。痛み止めを適切に使用することで、痛みを和らげ、快適に過ごすことができます。
市販の鎮痛剤を服用する際は、事前にご相談ください。また、抗菌薬に関しては、痛みがおさまったあとも処方された分をすべて飲み切ることが大切です。
患部の適度な冷却
手術後の腫れを抑えるには、患部を冷やすのが効果的です。
濡れたタオルや冷却シートを手術部位に当てましょう。ただし、長時間の冷却は逆効果になるので、15分程度を目安に適度な時間で行います。氷をお口の中に入れて傷口を直接冷やすことは絶対にしないでください。患部を冷やし過ぎると循環が悪くなり、かえって治りが悪くなります。
傷口を刺激する行動を控える
手術後は、顎にケガを負った状態となります。激しい運動や飲酒、熱い湯船に浸かるような行動は控えてください。傷口が開いて、再び出血が起こったり、痛みが強まったりします。
食事や歯磨きの際にも、傷口を刺激しないよう注意しましょう。手術から1週間も経過すれば傷口の状態も落ち着いてきますので、徐々に普段通りの生活が送れるようになります。
十分な安静と休息
手術後は身体が回復に専念できるよう、十分な休息を取ることが大切です。
ストレスを軽減し、睡眠時間を確保することで、治癒が促進されます。無理をせず、ゆっくりと過ごすことを心がけてください。
術後の注意点・・・快適な回復のために守っていただきたいこと
術後の過ごし方によって、回復のスピードが変わってきます。
食事について
手術当日は、麻酔が完全に切れるまで食事を控えてください。麻酔が効いている間は、誤って頬や舌を噛んでしまう可能性があります。食事を再開する際は、柔らかいものから始め、手術部位で噛まないよう注意しましょう。
熱すぎるもの・辛いもの・硬いものは避け、栄養バランスの良い食事を心がけてください。
口腔内のケア
手術部位は優しく扱い、強くブラッシングしないようにしてください。
ただし、他の部分は通常通り丁寧に磨くことが大切です。口腔内を清潔に保つことで、感染リスクを下げることができます。処方されたうがい薬がある場合は、指示通りに使用しましょう。
喫煙と飲酒
喫煙は傷の治りを遅らせ、インプラントの成功率を下げる要因となります。少なくとも手術後2週間は禁煙してください。飲酒も血行を促進し、出血や腫れを悪化させる可能性があるため、手術後数日間は控えましょう。
痛みが長引く場合・・・こんな時はすぐにご相談を
通常、術後の痛みは時間とともに改善していきますが、以下のような症状がある場合は注意が必要です。
感染の可能性
手術部位が赤く腫れ、熱を持っている場合や、膿が出ている場合は感染の可能性があります。痛みが日に日に強くなる場合も要注意です。感染が疑われる場合は、すぐにご連絡ください。適切な抗菌薬の投与や処置が必要となります。
骨造成の影響
骨造成を併用した場合、通常のインプラント手術よりも痛みが長引くことがあります。
ただし、2週間以上経過しても痛みが改善しない場合は、一度診察を受けることをおすすめします。
処方された痛み止めが効かない場合
痛み止めを服用しても痛みが和らがない場合は、痛みの原因を特定する必要があります。インプラントの位置や、周囲組織の状態を確認し、適切な対処を行います。我慢せずに、すぐにご相談ください。
当院のインプラント治療・・・安全と長期安定を追求
あおぞら歯科おとなこども矯正歯科では、日本口腔インプラント学会の認定資格を有する歯科医師・歯科衛生士が担当します。
綿密な術前計画
歯科用CTとシミュレーションによる綿密な術前計画を実施し、ガイデッドサージェリーで狙った位置に正確に埋入します。これにより、手術時間の短縮と侵襲の最小化を実現し、術後の痛みや腫れを抑えることができます。
徹底した衛生管理
滅菌・衛生管理を徹底した手術環境を提供しています。器具の滅菌・消毒、空調・換気管理を徹底することで、感染リスクを最小限に抑えています。
術後のメインテナンス
インプラントを長持ちさせるために、術後は専門衛生士によるメインテナンスで長期安定をサポートします。1〜4か月ごとに清掃・咬合チェック・レントゲン評価を行い、インプラント周囲炎を予防します。
まとめ・・・適切なケアで快適な回復を
インプラント手術後の痛みは、個人差があるものの、適切な対処法を知っていれば快適に過ごすことができます。
手術中は麻酔でしっかりコントロールされており、術後の痛みも多くの場合、鎮痛剤で対処可能な範囲内です。通常は数日から1週間程度で落ち着いていきます。
処方された薬を正しく服用し、傷口を刺激する行動を控え、適度に冷やすことで、痛みを和らげることができます。痛みが長引く場合や、異常を感じた場合は、すぐにご相談ください。
インプラント治療は、失った歯の機能を取り戻し、食べる・話す・笑うという日常の喜びを取り戻す治療です。私たちは、丁寧な診査診断と安全な手術、そして術後のメインテナンスまで一貫して寄り添います。
まずはご不安やご希望をお聞かせください。最適な選択肢を、わかりやすくご提案いたします。
あおぞら歯科おとなこども矯正歯科では、患者さん一人ひとりに合わせた治療計画を立て、安心して治療を受けていただける環境を整えています。インプラント治療に関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。
著者情報
あおぞら歯科おとなこども矯正歯科 院長
小島 史雄
経歴
2017年3月 日本大学歯学部卒業
2017年~2025年 埼玉県越谷市 浅賀歯科医院 副院長勤務
2022年~2024年 千葉県柏市 柏いろは歯科おとなこども歯科 非常勤勤務
2025年 あおぞら歯科おとなこども矯正歯科
所属学会
日本口腔インプラント学会 専門医
日本歯周病学会
日本インプラント臨床研究会
